第５号（2011年12月16日）既存音源編

【既存音源】

・真歌ころん



既存音源編、今回はmakroneさん配布の「真歌ころん」を紹介したいと思います。
「中の人をプロデュース」（http://utaunhp.info/）のまる＠Loopさん版原音設定表があると聞き、ぜひ合わせて使ってみたいと思い、お迎え。
ただしレビューでは元から配布されているものを中心に使用感をご報告したいと思います。少しかすれ気味の柔らかで優しい声色が耳に心地よいです。

使いやすさはかなり上のほうだと思います。ベタ打ちでも「普通に聴ける調声ができる」というのはすごいなと思います。
ただ、クロスフェードであまり音同士が被ってくれないので、まったりした曲の時に一音一音の主張が強くなるのはちょっと辛いかなと。
C4より下になるとがらがらしてしまうので低音向きではないでしょう。ピッチが高音に向けてぐっと上がる時に情感あふれる声になるのが良い感じです。バラードとかいいなあ。
まる＠Loopさん版原音設定表だと上記のクロスフェードの問題が解消されたので、ゆったりしたバラードを歌わせる時にはこちらをお借りしたほうがよいかもしれません。
個人的にはもうちょっと固定範囲を狭めていいんじゃないかなと思います。原音の中で声のボリュームが落ちていくので、長めにするとロングトーンの時に尻切れトンボになってしまう傾向があるようです。

第４号（2011年12月9日）既存音源編

【既存音源】

・印音ヒナ



既存音源編、まずはひなのさん配布の「印音ヒナ」を紹介したいと思います。配布動画はないようなので、配布URLが書かれている最近の動画を載せておきます。
アタック強めのパワー音源と言ったところでしょうか、調声をきっちり行えばかなり歌ってくれそうな印象です。バラード系には合わないかも。
声質はお姉さん寄り。今のところ中の人以外に使用している方がいないようですので、いい声の割には埋もれてしまっている音源だと思います。

さて、実際使用してみましたがちょっと原音に「ぶーん」というノイズが乗っているような気がします。これは機材のせいなのか、エアコン等の環境音なのか…
発声はすごくいいです。元々歌か何かやってらっしゃる方でしょうか？ブレのない真っ直ぐな発声が聴いていてとても気持ちがいいです。
低音になるにつれて少しガラガラしてしまう様子。他の方のustを使用するよりも、直接ベタ打ちして調声を進めたほうが綺麗に歌う音源だなぁと思いました。
というわけで求む、他の調声者。ちなみに中の人の息子さん（8歳）の音源「印音ヒナタ」も大変可愛らしいので必聴。親子で音源制作、羨ましいです。

・白歌ゆえる



続きまして、白遊さん配布の「白歌ゆえる」をご紹介。こちらは中連邦等さんからおすすめ頂きました、ありがとうございます！
合唱のボーイソプラノっぽい声が綺麗ですね、我が家はあんまりこういった音源がいないので少し新鮮です。
柔らかめの声質なので、コーラスを厚く重ねる曲でも全体的にうるさくなりすぎず綺麗にまとまるようなイメージです。

使用感は、とにかくよく伸びる。ロングトーンでビブラートをかけたときののびのびとした声が良い感じです。
なおかつ、特にこちらからいじり直さなくても普通に調声するだけでちゃんと歌ってくれる使い勝手の良さが魅力です。
配布動画を聴いた限り高音向けなのかなと思ったのですが、実際使ってみると低音寄りのほうがよりしっかり出してくれるような気がします。原音が低いからでしょうか。
試しに歌わせた曲の中ではミュージカル曲が一番しっくり来ました。誰か挑戦してみてはいかがでしょうか。エリザベートの「私が踊る時」とか。

第３号（2011年12月5日）既存音源編

【既存音源編】
※今回は一つだけになります、ごめんなさい。

・霊音ユウ



既存音源編、今回は真亜弥さん配布の「霊音ユウ」を紹介したいと思います。配布動画はベタ打ちでしょうか？聴いた感じだと軽くケロっているように思ったのですが、そこまで違和感なく聴くことができたのでケロケロした調声が合う音源なのかもしれません。加えて声が柔らかいので、あまり激しくない感じのテクノポップとか合いそうですね。
ふわふわとしたウィスパーボイスの割には一音一音聴きとりやすいのは評価できる点だと思います。

さて、実際使用してみましたがとりあえず「な」の原音設定がとんでもないことになっている点をご報告させて頂きます。至急改善と確認を。その他に関してはあまり気になりませんでした。
「ん」だけ母音結合だけしておけばベタ打ちでもそれなりに歌う音源ではないかと思います（曲にもよるかもしれませんし、ちゃんと調声すればもっと素敵に歌ってくれます）。
音域もさほど狭くはないので、ロック等のハイテンポな曲を除けば、いろんな曲に違和感なく使える汎用性の高い音源ではないでしょうか。
ちなみに個人的な発見ですが、C4あたりで歌わせるとリアルロリっぽいような気がします。あと声の柔らかさによる作業中の寝落ちにご注意を。

第２号（2011年11月25日）既存音源編

ぎ、ぎりぎり間に合った…！


【既存音源編】

・スランキ


今回紹介の既存音源、一つ目は机さん配布の「スランキ」。こちらも前回同様、ツイッターにてよく名前を見かけるので気になりダウンロード。
配布動画含め、使用動画を一通り視聴したのですが…第一印象は失礼ながら「滑舌に独特の癖があって使いづらそう」でした。
原音設定は耳で聞く限り問題なさそうですが、これは多分中の人がかなり柔らかめに子音を発声しているんだと思います。
声は男声音源の中では高めの部類に入るのではないかと。

さて、実際に使ってみたのですが、ビブラートやポルタメントをかなりきつめに設定する、癖っぽい調声で活きる音源だと思いました。
前述した発声の特徴から、ベタ打ちだと小さくまとまってしまう印象があります。わかりづらい例えですが、井上陽水ぐらいのピッチ調整が向いてると思います。
それと、あまり滑舌酷使の曲は向いてないように思います（連続音になると幾分ましになりますが）ゆっくりめの曲をおすすめします。
今月初めに囁き音源が配布されていますが、むしろ中の人の声質的には囁き含めウィスパー強めの音源のほうがよさを発揮できるのでは。

音源というよりキャラの話になりますが、もっと神父設定を生かしたイラスト・動画が見てみたいです（私事ですが神父・牧師が好きなので）


・訛音ヨシ



さて、二つ目は悠魚さん配布の「訛音ヨシ」。中の人の悠魚さんは先に「悠音トト」の配布をしておられますが、あえてあまり使用されていないヨシちゃんの紹介を。
元気な田舎っ娘、というキャラのイメージ通りの音源です。おてんばな感じです。でも「なまりね」という割にはそんなに訛ってないように思います。
パワフルで明朗快活な元気さ。滑舌も配布動画含め、使用動画を聴く限りではハキハキと聴きやすい音源です。
余談ですが、私もHANASUの動画でヨシちゃんにお話してもらったことがあります。お喋りするヨシちゃんの参考になれば幸いです。

使用感ですが、原音設定的にも特に問題がなく、かなり素直に歌ってくれる音源だと思いました（原音の音程が音によってちょっとぶれているのでベタ打ちOKとまでは行きませんが）
一音一音はっきり力強く発声されており、ロックなどの激しい曲を歌ってもらうとかっこよく仕上がるのではないかと思います。
キャラに合わないかもですがヘビメタとか実はイケるんじゃないかと密かに考えていたりします。女声のピッチの範囲内でなら低音もあまりかすれずに出してくれます。
現在あまり使われておりませんが、私としては今イチオシの音源です。

タグ検索しているうちにこんなのを見つけ、爆笑してしまったのでついでに紹介。

第１号（2011年11月18日）既存音源編

【既存音源編】


・僕音ましまろ



さて、週刊UTAU音源レビュー創刊第1号は、ましまろ/Ra+さん配布の「僕音ましまろ」。
ツイッターでちらほら音源の話題を見かけて気になっていたので、これを機会にお迎えしてみることにしました。
配布デモを聴く限り、少女とも少年ともとれる中性的な声質だなという印象を受けました。ハイトーンの綺麗な声です。
ただ、連続音は単独音よりもだいぶ音がこもって聞こえるような気がします。むしろ弱音源っぽい。

実際使ってみると、少しかすれ気味の声であることがわかります。これは静かな曲のほうが向いてるかな。
原音設定も特にいじり直す必要はないように思います。F5以上の高音になると苦しそう。逆に声質の割には低音に強い。
連続音のか行に若干ノイズが乗っているようなので、後のバージョンで改善されてたら嬉しいです。
総合的には、素直で使いやすい良音源だと思います。


・きゃろ音るる（無印）



次にご紹介するのはきゃろるさん配布の「きゃろ音るる」。
こちらも上記の僕音さんと合わせてツイッターで見かける名前だったので一緒にお迎え。
囁き音源も配布されていますが、配布デモを聴く限りでは無印の状態でもすごく囁きっぽいです。

実際に使ってみてわかったのですが、いくつか原音の時点で音程にぶれと言うか、むらがあるようです（「ぜ」とか）。
調声するときにピッチが思うように調声できないおそれがあるので、もっと安定した発声で録音するともっとよくなるかと。
あと、原音設定がところどころ合っていないのか若干もたつく気がするので、使いながらいじるところが出そうです。
こちらは低音よりも高音に強いかな。病んだ感じの曲を歌わせると雰囲気に合いそうです。
るるさんは囁きの他にも強音源や「きゃろ音ろろ」が配布されているようなので、こちらも使ってみたいところです。


今週の既存音源紹介はここまで。
新音源編（11/11～11/17）はまた後ほど更新します。